「王子様に急接近AR」のストーリー紹介と開発のこだわり

その他

はじめに

こんにちは。イケメンテックラボ でクリエイティブのディレクションをしております、三木です。

「王子様に急接近AR」は、ARアプリとしては珍しいストーリー仕立てのアプリになっているのですが、今回は、そのストーリーの紹介と共に、表現でこだわったポイントを書いていこうと思います。(※ネタバレを含んでおります)

ストーリー

・ある日、いたずら妖精が森の奥で不思議な光る粉を見つけます  
・いたずら好きの妖精は、面白いものを見つけた、とあるいたずらを思いつきます

・プレイヤーの前に現れたいたずら妖精は、森で見つけた不思議な粉を撒くのを手伝ってと話しかけ、プレイヤーが不思議な粉を地面に撒くと・・・

・執務を終わらせていつの間にかうたた寝をしてしまっていたフロスト王子がプレイヤーのいる現実世界に呼び出されてしまいます

・フロスト王子はプレイヤーに目覚めさせられ、違う世界に来てしまったことに驚きますが、状況を受け入れ少しの時間をプレイヤーと過ごします

・プレイヤーに魔法を見せてくれたり、耳元で囁いてくれたり・・・

・しばらくするといたずら妖精が「女王妖精にこのいたずらがバレてしまいそう」と慌ててフロスト王子を元の世界に戻すゲートを準備します

・ゲートから無事にスノウフィリアへ帰ったフロスト王子を待っていたのは、執務中に突然いなくなってしまったフロスト王子を心配していた弟のグレイシアとシュニーでした

・不思議な体験をしてきたフロスト王子は弟たちにその話をしてあげるのでした

開発について

第二弾の開発をARでやろうと決まった際、様々なARアプリを触ってみました。
それまでに気軽なARとして世に出ているアプリは

・ボタンを押すと唐突にキャラクターが現れる
・イラストが表示されているだけ、など現実世界との繋がりが薄い
・キャラクターが表示されてその後の流れが特にない為、感情移入がしずらい

と言うような印象を受けました。

イケメンテックラボらしいARアプリを作るなら・・・と考えたところ、以下の部分に気をつけて作っていく事にしました。

・ストーリー仕立て
・王子様を現実世界に呼び寄せている感の演出
・システマチックな表現を部分を感じさせない工夫

また、ラボの開発のコンセプトに、

「技術研究によりすぎず、アウトプットが一般のプレイヤーにもわかりやすいもの」である事

というのがあります。

技術研究とアウトプットのわかりやすさの両方を満たす内容にするために、

どちらの観点も意識しながら、少しずつ積み上げて1つのアプリにまとめていきました。

具体的に工夫・苦労したポイント

システマチックに感じさせない工夫】

・ARには特定の画像などをマーカーとして用いるマーカーARと、マーカーを使わず、カメラで平面を検知して配置するマーカーレスARの2種類があります。

マーカー型

せっかくなのでどちらも採用することにしましたが、名称や操作方法について聞き慣れていない人向けにどう表現するか考えました。

マーカーレス型をストーリー仕立てのメインで遊ぶモードとし、マーカー型は写真撮影ができるおまけ機能として大きく遊び方を分け、マーカーレスは「TATP TO START」、マーカー型は「おまけモード」の表示で技術的な違いを意識しないで楽しめるようにしました。

また、マーカーレス型では最初に平面を検知して、その向きに合わせてCGを表示させるのですが、平面検知という言葉を避け、いたずら妖精が魔法の粉を手に入れ、その粉を振ると言う設定にしています。

その後魔法陣が現れ、魔法陣から王子が現れる表現にする事で、フロスト王子を表示するまでの操作が小難しく感じないようにしました。

・ARと言う性質上避けられないのが、キャラクターCGにカメラ(自分)がめり込んでしまう
と言うのがあります。すぽっとCGの裏側に入ってしまうのは味気がないので、 カメラが減り込むとブラーがかかるようにする事で、王子の体に実際にぶつかっているような演出にしています。

【現実世界に呼び寄せている感を出す工夫】

・キャラクターのドロップシャドウ

その場に立っている感を出すために、キャラクターの影を地面に表示しました。iOSでは、実際の時間に合わせて影の向きや長さが変わる制御を入れてみたりと検証しましたが、最終的には全体の見栄えを優先して、固定した角度の影を表示しています。

以下2点は前の記事でも紹介している内容ですが、流れ的に再度記述します。

・リアルタイム環境マッピングで現実世界にあるものをCGに映り込ませる事で、そこに居る感を増す。

iOSのみの対応となりますが、現実世界のものがリアルタイムに映り込んでいます。かなり控えめになっていますが、花瓶に周囲の環境が写り込んでいます。

・立体音響で、王子と自分との距離感を感じてもらいたい。

王子は割と動き回るのですが、その際に自分との距離を感じる事ができ、そこにいる感の説得力が随分と増しました。

 

 

【その他、新しいイケメン体験!】

・ゲートの中を丸々CGで覆う事で、ゲート内に入ると異世界に行ったような没入感を味わう事ができる!

フロスト王子が帰る時にプレイヤーがあとをついていくと、王子が住むアプリ内の世界に入れる、と言う設定が上手くマッチしたため、ストーリーの最後に登場しています。

VRの機材がなくても、自分の端末からVR的な没入感を味わえる点として、今までにないイケメン体験を提供できたかと思います。

  

・最後におまけですが、このアプリは「夢100」を遊んでくださる方をメインユーザーと考えていた為、このアプリでは普段見ることができない場面が見られることをメリットにしたいなと考えていました。

と言うことで、うたた寝をしているフロスト王子(うたた寝しなさそうな王子なので)にしました!

終わりに

今回はあまりクリエイティブ面での内容では無い為

3DCGについての紹介や苦労した所は省きましたが、また機会があれば書きたいと思います。

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